オヤヂィの独言

限りある時間の中でゆっくりと・・・

何処へ帰ればいい

福島原発が収束したかのように報じるデタラメなマスコミや政治をしない政治家達。

だが福島は事故当時と何も変わってはいない。依然危険な事に変わりはない。

つい数日前、伯母が旅立った。この叔母の住む場所は私の故郷から20kmと離れてはいない。
だがこの地は原発の規制地域でもなければ避難準備地域でもない。
故に何ら保証もない。自主避難しようとすれば全て自己負担となる。
空中に扉でもあるのか?と思うほどの悔しを胸に、それでもこの地の人々は暮らしを続けている。

そんな地域に暮らす伯母だったが親戚やご近所、知り合いの方々に見送られ無事ご先祖様と一緒の
お墓に入る事ができた。

故郷に住む私の親はどうだろうか。いや、私だけの話ではない。
事故により生まれ育った地を追われた住民に帰る場所はない。
先祖と一緒のお墓に入る事は難しい。

それでも若い人はいい。これからその術を考える時間はあるだろうし、割り切った考えも
生じよう。
だが年配の方々は違う。故郷を追われ故郷に眠る事すら出来ない悲しみはいくばかりであろうか。
とても哀しい想いである。

選挙活動で公示日に福島での第一声をあげた候補者が多いと聞くが、住民の想いは
こいつらには届かないのだろうなぁ。